経営者や幹部従業員の不正を予防するコーポレートガバナンス、内部統制は十分でしょうか? 従業員による資産の流用、不法な行為に対して、十分な不正予防態勢をとっていますか?
不正・不祥事から企業を守るには、適切なコーポレートガバナンスを構築し、有効な内部統制を整備・運用することが不可欠です。企業活動が複雑化しグローバル化する中で、企業価値を著しく毀損する可能性のある不正・不祥事を予防・発見する態勢を十分に機能させる責任は、経営者にあると言えます。
J-SOX対応初年度で重要な欠陥を開示した企業の中で、不正(あるいは不正な会計処理)が原因によるものが、約4分の1を占めています。また外部監査人も、不正防止や、内部統制の基本である職務分掌を必ずしも重視してきたとはいえず、真の内部統制の強化が図られていない企業が多いのが現状です。
不正・不祥事は、経営者による「内部統制の無視」や、内部統制の網をかいくぐるなど「意図的な行為」であり、内部統制、チェック体制の強化だけでは防止には不十分です。企業内で発生し得る不正リスクを特定、評価し、不正防止に焦点を当てた組織的な不正リスク管理態勢の構築が必要となります。また不正発生時の速やかな不正調査の実施や、迅速な是正措置等の対応も求められます。
予防だけでなく、不正の発見にはその兆候を継続的にモニタリングすることが有用です。膨大な取引件数をマニュアルでチェックすることは難しいため、近時ではデータ分析、データマイニングツールを活用したシステム的な対応(CAAT※)も行われています。 ※CAAT:Computer Assisted Audit Techniques |